Reiner Flath / 小さな消防隊セット
ドイツ・ザイフェンのマイスターReiner Flathさんが作った「小さな消防隊セット」です。
箱の中には少し昔の消防隊が入っています。梯子車も車の中の鐘もとてもレトロです。
14人の消防士さんも、走っている人、壁に登ろうとしている人様々です。
木はシュパンバウムの技法で作られていますが、緑の塗料がかかっているので白木よりも硬く丈夫です。
繊細な作りなので子どもよりも大人のための玩具です。Flath家はザイフェンでも伝統ある家具職人の家系で、このミニチュアも昔の型を参考にして作られているそうです。
このセットの中にザイフェンについて書かれている文がありましたので、少しご紹介します。
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「ドイツ・エルツ地方の北部に位置するザイフェンに伝わる玩具の歴史の始まりは、数百年前にまでさかのぼります。
かつて錫の生産地として栄えたこの地方で川床から錫鉱石の粒をseifen(洗鉱する)したことからこの村の名前はザイフェンと名づけられました。
ザイフェンの鉱山は19世紀に入ると徐々に衰退していきましたが、かつて錫の粒を砕くために使われていた機械が新しい産業の原動力となっていったのです。
砕鉱機一台は、一度に6台から10台のろくろを動かせます。ザイフェンはこうしてろくろの町に変わってゆき、かつての山男たちは見事なろくろ引き、玩具職人へと変わってゆきました。
ザイフェンで玩具作りが始まった1900年頃、品物の重さに対してかかる関税が値上げをし、人々はできるだけ税金をおさえようとして、商品をミニチュア化してゆきます。
さらに木材の価格が高くなったことも加わり、ミニチュア作りが盛んになってゆきました。
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一度だけ訪れたことがあるザイフェンのメインストリートには、小さなおもちゃ屋さんが軒を連ねていました。
工房は150軒ほどあると言われ、個性豊かなおもちゃが作られている一年中クリスマスの街です。
チェコとの国境に近い山の中にあるため、鉄道とバスの旅になりますが、おもちゃ好きの方にはお勧めの街です。
これを見習い、お店の奥は小さな一年中クリスマスのコーナーになっています。お店にご来店の際はぜひご覧ください。